「夜の帝王」梅宮辰夫さんが貫いた“昭和芸能ダンディズム”

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「今の俳優はいい賞、いい芸を見せたいと思っているようだけど、オンナ、酒、カネ、車しか考えてなかった」

 慢性腎不全のため、81歳で亡くなった梅宮辰夫さんは、東映のスター俳優だった当時をそう振り返っていた。「夜の青春」「不良番長」「帝王」などのヒットシリーズを主演した1960~70年代。映画「仁義なき戦い」で共演し、盟友であった故・松方弘樹さんは日刊ゲンダイインタビューで、これを補足するような証言をしている。

「外車、洋モク、洋酒。皆それが三種の神器みたいに欲しくて俳優やってた。焼酎なんざ、誰も飲みません。ワインたって、赤玉ポートワインくらいしかないという時代。高級ウイスキー、そしてブランデーですよ。撮影が夜10時か11時に終わると、ネオン街に繰り出して、連日朝までドンチャン騒ぎ。そんな状態で、翌朝また撮影をはじめるものだから、皆酒のにおいをプンプンさせて、撮れるわけもない。昼すぎにようやくワンカット、それからようやくエンジンがかかるという毎日でした」

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