著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

エンタメ界は瀕死でも寄席は営業中 今こそ逆張りの発想で

公開日: 更新日:

 いやぁ参りました! 2週間先が良くなってるのかさらに悪くなってるのか全く予想できない状況。農林水産省が給食で使うはずの牛乳が余っちゃうから皆で飲んで酪農家を助けて、さまざまな式で使うはずのお花が余るから皆で買って生花農家を助けてとか喚起してますね。飲食店は青息吐息、そこへ卸してる問屋も瀕死の状態。真っ先にやり玉に挙げられたエンターテインメント業界は仮死状態です。

 さて我々落語業界もいつになったらこの状態から抜けられるのかわからず暗中模索です。4月の仕事のキャンセルも出始め、そうなると6、7月の仕事もなかなか決まりませんからね。私にとっては2011年の震災以来の試練です。リーマン・ショックは企業絡みの仕事には影響があったようですが、当時若手で太い仕事と無縁だった私はあまり影響受けませんでした。古い芸人によると昭和から平成にかわるときも大変だったそうですね。

 しかし、そんな中でもしぶとく営業を続けているのが寄席、演芸場です。国立演芸場はお上の意向で休止しましたが、その他の寄席は営業を続けております。どんなときでも休まないのが寄席の良いところ。大雪、台風でもほとんどやります。昨年の大雪で各企業が帰宅を早めたあの日も浅草演芸ホールはやってました。私は19時30分に出番があり、当然行きましたが高座に上がったら帰宅せずにあえて寄席に来たお客さまが結構いらっしゃいました。落語ファンってどこか世間の流れに逆らいたがるという日刊ゲンダイ読者と相通じるものがありますね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ