政権おちょくった政治コントが全国放送なんて未曾有なこと

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 ザ・ニュースペーパーの公演は私もよく見にいったが、いつも大入りだった。客席でよく見かけたのが永六輔である。

「永さんがラジオ番組で絶賛したことで、当時の人気キャスター、筑紫哲也さん(写真)が見にきて、自分のニュース番組に出してくれた。政権をおちょくった政治コントが全国放送で流れるなんて、それこそ未曽有(“みぞゆう”)なことですよ(笑い)。おかげで売れてきて、地方公演で全国を回りました。ただ、10人の大所帯なんで1人分のギャラが低い。そのうち3、4人ずつ分けてばら売りするようになり、僕は1人コントをやるようになった。そうすると、1人のほうが稼げると思えたんですね。コントのネタに関して他のメンバーと意見の相違もあって、一念発起で独立を決意しました」

 1998年、ヒロはザ・ニュースペーパーから独立する。

「誰かが引き留めるだろうと思ったら、誰も止めないんです(笑い)。1人になれば10人の時よりも稼げると思ったのは大きな勘違い。売れてないから1人でも安い。思い知ったけど、時すでに遅しです」

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