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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

香港の自由より金儲け ジャッキー・チェンよ、おまえもか

公開日: 更新日:

 今さらカネにガツガツしなくても十分に生きていけるだろうが。自由もカネで買うんだって。カネで買えないものはないと、そんな与太を並べるチンピラたちは日本にもいっぱいいるが、芸能者なら香港のことをなぜ分かってやれないのか。

 この話、日本の芸能人はどう思うかな? ジャッキーも中国もどうでもいいか。我らも暴君アメリカも独裁中国にも当分は行きたくない。中国に映画ロケ? カネを積まれても遠慮しとくよ。

 東京都は「ウィズコロナ」なんて言っている。映画屋はテレワークなどやってられないが、フェースシールド着けて動きだした現場もある。そんなかったるいことで何のドラマが撮れるんだか。コロナのせいで自宅でネット映画にハマった新入会員が増えている。配信サービス業社はコロナが神様で大儲け、有料衛星放送はスポーツも音楽ライブも中止で解約が何万件もあったとか。

 客は現金だ。しかし、ネットでテレビにつないだところで、映画本来の映像と音にまともに出合えることはない。見放題だから眺めてしまう。ネット映画で、登場する野郎がボタンダウンの白いシャツを着てるか、黄ばんだ開襟シャツか見分ける目の余裕もない。男の性格などどうでもいい。上っ面だけをなぞるのがネットだ。

 だから、映画は映画館でと思うが、マスクして見るのは難儀だな。一人で自由になりに行く暗闇なのに、ストレスが余計、たまりそうだ。

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