著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

横山やすし師匠は浪花の暴れん坊 開演10分前に「帰る!」

公開日: 更新日:

「浪花の暴れん坊」と呼ばれ、高速の出口を間違えた弟子にバックで戻らせたとか、交差点の真ん中に車を止めて銀行へ行ったとか、その真偽はわかりませんが数々の伝説を残された“天才漫才師”横山やすし師匠。いまのようにコンプライアンスが声高に言われる時代には存在しえない「昭和の芸人」さんだったのかもしれません。

 私も一度だけ、それも初対面の時に“伝説”に遭遇したことがあります。

 1984年の暮れ、場所は「うめだ花月劇場」。正月番組の収録で、桂三枝(現・桂文枝)、横山やすし・西川きよし、オール阪神巨人の3組が出演する「新春爆笑ビッグ3」。私にとっては初めての全国ネットで、阪神・巨人さんの台本を担当した日でした。順調にリハーサルも終わり、お客さんも超満員。

 開演を10分後に控えた楽屋でトップ出番の阪神・巨人さんとネタの確認をしている時に、突如響いたやすし師匠の一言。

「帰る!」

 言葉と同時に、正月番組らしい羽織袴の衣装を手早く脱ぎ捨て、私服に着替えていく……。「あの師匠……」と、どうしていいかわからず、オロオロするプロデューサー。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方