著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

「若鷺の歌」でタッグ 古関祐而と西條八十の海軍体験入隊

公開日: 更新日:

 第16週79話(10月1日)の冒頭で、音楽挺身隊を率いる小山田耕三(志村けん)が新加入隊員名簿に目をやり、古山音(二階堂ふみ)の名前を見つける。秘書が古山裕一(窪田正孝)の妻だと説明すると、小山田は複雑な表情を見せる。NHK公式アカウントによると、これが志村の最後の登場だという。もし生きていれば、まだまだ出演する場面はあったはず。その抜けた穴はあまりに大きい。

 5日からの第17週では、戦況がますます悪化。そんな中で古山裕一は「若鷲の歌」の作曲を手がける。作詞を担当したのは詩人で仏文学者の西條八十。流行作詞家としても、戦前戦中戦後を通じ活躍。「東京行進曲」「蘇州夜曲」「青い山脈」「王将」をはじめ、ヒット曲も数え切れない。「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね」と始まる角川映画「人間の証明」のテーマ曲も西條の詩をもとにしたものだ。

「若鷲の歌」は東宝映画「決戦の大空へ」の主題歌としてつくられた。海軍飛行予科練習生(予科練)の募集を目的としており、別名「予科練の歌」とも呼ばれている。古山のモデルである古関裕而と西條は曲のヒントを得るために、土浦海軍航空隊に一日体験入隊もしている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情