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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

麻生大臣、どの口曲げて「給付金の支給ナシ」と言えるのか

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 カネとコネのある大国から先に買い占め、途上国は後回しだ。007映画ファンの若い役者が、どこかの悪辣な多国籍企業がインドで開発した「3億人分の“格安ワクチン”の横流しを始めるかもです」と知ったようなことをうそぶいていた。強欲のグローバル資本主義だ。ワクチンの修羅場は始まっている。でも、学者も言う。国民の7割が抗体を持つ集団免疫が年内にできるのは難しいと。それじゃ仕事をなくし生活ができない人が増えるだけだ。

 なのに麻生お財布大臣め、去年に国民全員に配った「もう10万円の給付金を支給するつもりはない」と言い切りやがった。国民みんなで難局を乗り越えましょ、と、どの口曲げて言うのか。末代まで遊んで暮らせるようなボンボン資産家に“国民の金”を任してきたのは間違いだ。バイデンさんだって、米国民1人当たり1400ドル(約15万円)配るから、とにかく寄り集まらないでマスクしてとお願いしていたぞ。アメリカ社会の分断は大変だが、国民はなんとか明日に希望を抱いて生きているんだ。日本のお財布大臣は無慈悲でケチくさいやつだ。マフィアの真似して帽子かぶってるくせに義侠心もないのか。でも、日本じゃ15万でも無理だ。年末に都内の公園で炊き出しと弁当にもありつけなかった人たちは住む所もないままどう冬を越すのだろう。お財布大臣よ、この週末、下々の場所を歩いて回ってみたらどうだ。お供の役人4人までなら許す。歩いて勉強してみろ。給付金いくらなら出せるんだ? スカタン政府め。

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