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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

飯野矢住代誕生秘話<2>ミス・ユニバース日本代表に選ばれたがためにバッシングにさらされ…

公開日: 更新日:

 自宅には「二号」「妾の子」といたずら電話が相次ぎ、右翼を名乗る男からは「貴様は日本の恥だ。世界大会を辞退しないと、家がどうなっても知らんぞ」と脅された。日本刀を持った男が、道玄坂のアパートに怒鳴り込んできたこともあった。

 そんな周囲の妨害には耳を貸さず、飯野矢住代は世界大会への出場を決める。本来渡航費は、日本委員会が負担するはずだったのに一切出してもらえなかった。矢住代は業界関係者の間を駆け回り、渡航費をかき集めるほかなかった。

 そんなとき、ある関係者がこう言った。

「そういうことならいい人がいるよ。紹介しようか」

 そこで現れたのが、山口洋子だったのである。 =つづく

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