<4>改名のお伺いを師匠に立てたら「話す幸せで談幸。いいじゃないか」と…

公開日: 更新日:

 談幸(前座名・談吉)が恵まれていたのは、当時の落語協会に名人上手の師匠が大勢いたことだ。

「談志と共に四天王といわれた春風亭柳朝師匠、古今亭志ん朝師匠がご健在で、稽古をしていただきました。先代三遊亭円楽師匠は落語協会分裂騒動の際、協会を脱会してましたが、談志と仲が良かったので噺を教わりました。大師匠の小さんのお供をしたこともあります。大食漢なので、やたらと食べさせられた思い出があります」

 地方での落語会に師匠のお供をするのも前座の仕事である。

「師匠は高座着の他にも身の回りの物をたくさん持っていくので大荷物になります。カバンが3つ、私の荷物が1つ、4つのカバンを私が持ちます。ある旅の時、同行の芸人たちを受けさせようと、着物に袴、山高帽にステッキという、田舎の村長さんみたいな格好で羽田空港に行きました。円楽師匠をはじめ、芸人一同にバカ受けして、師匠は『どうでえ』と上機嫌でしたが、山高帽とステッキは旅の間中、私が持つことになる。カバンが4つもあるところに帽子とステッキは邪魔でしたねえ」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ