古今亭志ん朝の教え「大きな噺をやりなさい。細かい笑いがなくても印象に残る」

公開日: 更新日:

 マスコミの仕事と並行して、落語に精進しようとするこぶ平に、試練を与えたのが春風亭小朝であった。

「『この話はあの師匠に稽古してもらいなさい』と紹介してくれました。たとえば、『星野屋』は小団治師匠とか、『夢の酒』は小満ん師匠、『親子酒』は小はん師匠に、といったあんばいです。ありがたいのですが、『3日で覚えて』とか、『こんど、僕の独演会でやってみて』とむちゃ振りされる。おじけづくと必ず、『あなたならできる』って。無我夢中でやってみると、できたんです」

 小朝に鍛えられて成長していったと言える。

 もうひとり、影響を与えたのが、古今亭志ん朝(写真)である。

■「親父さんと同じことをやってもダメ」

「月刊誌の<東京人>の対談でお会いしたのが、2001年の夏でした。落語家の息子に生まれた者同士として、たくさんアドバイスしていただきました。『親父(志ん生)と同じことをやっても、かなうわけがない。違うところを攻めようと思って、華のある(桂)文楽、緻密な(林家)彦六の方向を目指した。おまえも親父さんと同じことをやってもダメなんだよ』とおっしゃられたのを覚えてます」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 3

    立花孝志氏の行為「調査要求」オンライン署名3万6000件に…同氏の次なるターゲットは立憲民主党に

  4. 4

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    斎藤元彦知事に公選法違反「買収」疑惑急浮上しSNS大炎上!選挙広報のコンサル会社に「報酬」か

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議