藤原紀香・篠田麻里子の事務所倒産で思い出した…“コワモテ”芸能プロのこと
その昔、沢井プロの早乙女愛という新人女優がショーケンこと、故・萩原健一さんと初共演した。当時のショーケンはグループサウンズから俳優業に転身して人気だったが、その一方で共演する女優には大物から新人まで手当たり次第に手を出すことで知られていた。その出演者顔合わせの席でショーケンが早乙女に対し、「キミ、サワイプロだって聞いたけど、本当?」と尋ねたという。早乙女が「はい、沢井さんにお世話になっています」と返答すると、「あ……、そう。がんばってくださいね」と尻尾を巻いて引き揚げたらしい。
そんな沢井プロも投機の失敗で資金が回らなくなったとされ、俳優や社員に給与を支払えなくなって集団で事務所を辞めた。この時は、山城さんや地井さんらのスポンサーだった実業家が出資してくれ、新事務所「サイプロ」を立ち上げ、業界的には問題なく仕事を続けることができた。当時の芸能プロは系列などの壁があってなかなか新参者は厳しかった。
社長の沢井(唯一)氏はその後、どこに行ったかわからない……。
藤原も篠田も今回の破産には関係していないし、むしろ被害者。今後、声をかけてくれるプロダクションがあるだろうし、新事務所をつくるためにスポンサーになってくれるところも出てくるかもしれない。少し時間はかかっても、元通りに芸能活動はできるに違いない。