「あんぱん」「かくかくしかじか」で注目の芸大・美大のリアル…学費・入試難易度・就職率は?

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 映画「かくかくしかじか」が思いのほか好調だ。5月16日の公開前は永野芽郁(25)の不倫騒動で観客動員が危ぶまれたが、興収10億円に届くかどうかのラインで推移しているという。

 同作は、漫画家・東村アキコ氏(49)の自伝的漫画の実写化作品で、美大を目指す高校生と、恩師の絵画教室の教師との交流を描いている。

 東村氏は、現役で金沢美術工芸大学美術科油絵専攻(以下・金沢工芸)に合格。大学卒業後は、企業で働きながら二足のわらじで漫画の創作活動を開始し、1999年、23歳の時に漫画家としてデビューしている。

 偶然だが、現在放送中のNHK連続テレビ小説『あんぱん』も、漫画家・やなせたかし氏がモデル。北村匠海(27)が主人公の柳井嵩を演じているが、やなせ氏は、千葉大学の前身である東京高等工芸学校図案科を卒業し、東京田辺製薬(現田辺製薬)宣伝部に入社した。

「この二つの作品の影響もあるのか、美大・芸大への関心が高まっているといいます。ただ、これまでその分野に関心のなかった人にとって、すぐに頭に浮かぶのは東京・上野にある東京藝術大学くらいでしょうか。美大、芸大がどういった大学で、どれくらいのレベルなのか、学費はいくらか、卒業後の進路など、わかっていないことだらけでしょうね」(美術予備校講師)

■芸大・美大の違いとは

 そもそも多くの人は、芸大と美大の違いを正確に説明するのも難しそうだ。いわゆる芸大には音楽系と美術系があり、美大は美術系のみだが演劇、舞台芸術なども美大に含まれる。代表的な芸大といえば、国立で唯一の東京藝術大学。公立では、愛知県立芸術大学、京都市立芸術大学などがある。

「東京藝大は、いわゆる“神の領域”と言われるほどの難関です。美術系の25年度の志願者数は、定員234人に対し、3005人でした。最高峰ですので、定員より多く合格者を出すことはありません。倍率は12.8倍です。それでも、最近は倍率が下がったといわれています。少子化が大きな要因ですが、20~30年前は50~60倍でした。愛知県立芸術大学は、25年度の日本画科の募集定員はわずか10人名です。それに対し、志願者数は104人。東村氏が卒業した金沢工芸の油絵科は定員25人に対し、志願者数は148人。倍率は6.9倍。どの大学も定員数が極めて少ないため、どこを目指すにしても、かなり狭き門であることには違いありません」(前出の講師)

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