著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

ダイヤモンド映像を復活させた松坂季実子の迫力ボディ

公開日: 更新日:

 太めが好きでない村西監督であったが、売れる売れないの嗅覚は鋭敏である。

 女子短大生は松坂季実子と命名され、デビュー作タイトルは、撮影現場で日比野たちが叫んだ「でっ……けー!!」にちなみ、「でっか~いの、めっけ!」(89年2月1日発売)となった。

 監督は沢城昭彦。口ひげがアクセントとなり、真冬でも小麦色の顔、低音の声が女心をもろに刺激する。黄金に輝くチェーン、ロレックス、白いメルセデス

 女にまったく縁のないAV監督が大半のこの時代にあって、珍しく女に不自由してこなかった男だ。年齢は村西監督と同じ団塊の世代。歳月は沢城昭彦にいぶし銀の魅力を与えることはできても、彼の魅力を衰えさせることはいささかなりともできなかった。

 相手役が沢城監督でなかったなら、松坂季実子のデビュー作はどうなったかわからなかった。

 疑似本番がまだ主流だったこの頃、偽りのない真性本番に身を任せる短大生。視聴者は、真っ白な乳房の迫力に圧倒された。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末