寿命縮める「夜間頻尿」 原因の“悪習”はこうして克服する
なかなか改善しない夜間頻尿に悩んでいる患者に、石井院長が“とっておきの方法”としてアドバイスしているのが、消炎・鎮痛薬「ロキソニン」の服用だ。
「3つの作用機序があります。まず腎臓での血流を少なくして、夜の尿量を減らす。次に、膀胱や尿道に対する刺激を抑え、排尿を抑制する。さらに、膀胱から脳への神経にも作用し、トイレに行きたい感じを抑える。これで睡眠を十分に取れるようになります」
ロキソニンは、服用した時だけ頻尿に対する効果を発揮し、長時間は持続しない。だから一日中頻尿に悩んでいるなら、作用時間が長い抗コリン薬が適している。しかし「限られた時間の頻尿ならロキソニンがいい」と石井院長は話す。
「服用してから30分ほどで効果を発揮し、4時間ほど持続します」
研究では、頓服的な使い方であれば、消化器症状や腎機能障害などの副作用は見られなかった。しかし、ロキソニンをむやみに服用すると副作用の心配があるため、服用前には医師へ相談を。また、頻尿へのロキソニンの適応は、厚労省から認められていないことも頭に入れておかなくてはならない。