QOLを下げる「わき汗」…6月治療でひと夏を爽快に乗り切る 新承認の塗り薬は保険適用

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■病院受診者は約4%との調査結果も

 ところが前出の疫学調査では、受診率は4.4%。「わき汗」の外用薬を販売する製薬会社「マルホ」の意識調査でも、「自分はわきの多汗症」と自覚している人が9割だったのに対し、受診している人は1割。

 その理由の半数を占めたのが「どの病院に行けばよいかわからない」で、「わざわざ病院に行くほど重大な病気ではない」と認識している人が3分の1いた。

「しかし多汗症は、ほかの病気と比べてもQOL(生活の質)が著しく障害されていることが、研究で示されています。社会生活や精神活動に悪影響を及ぼし、うつ状態を招くこともあります」(横関医師=以下同)

「治療」という選択肢を知っておくことは、QOL向上につながる可能性が大きい。

 原発性腋窩多汗症は、基礎疾患がなく、わきに過剰な発汗が明らかな原因のないまま6カ月以上認められ、次の2項目以上が当てはまる場合に診断される。「発症が25歳以下」「左右対称性に発汗」「睡眠中は発汗が止まっている」「週に1回以上の多汗のエピソードがある」「家族歴」「それらにより日常生活に支障をきたす」だ。

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