ワンランク上の健診「脳ドック」(1)CTでなくMRIを使う理由
また、CTはX線の被ばくがありますが、MRIは核磁気共鳴と呼ばれる原理が使われており、X線や放射線を一切使わないため、被ばくの心配がありません。さらにMRIは、MRAと呼ばれる、脳血管のみを写し出した3次元画像を作ることもできます。CTで同じことをやろうとすると、造影剤を血管に注入する必要がありますが、MRAでは造影剤がいりません。
それらの理由から、脳ドックではMRIが標準的に使われているのです。
典型的な脳ドックは、頭部MRIと頭部MRA、それに血圧、心電図と、一般的な血液検査がセットになっています。また普通は頚動脈エコー(超音波検査)も入っています。それらの検査で、どんなことが分かるのでしょうか? 次回詳しくお話しします。(つづく)