健康寿命は経済力で決まる(7)ジェネリックが足りない…使用促進より安定供給を
アセトアミノフェンは多少マシですが、多くのメーカーが限定出荷を続けています。
アスピリン(バファリン)は大昔から使われている薬で、分子構造が単純で簡単に合成できることから、安定的に供給されており、その意味では優等生です。ただアスピリンは胃を痛めるという問題があります。
かぜ薬(総合感冒薬)に関しては「PL配合顆粒」や「ぺレックス配合顆粒」といった、処方量が上位の薬剤が限定出荷になっています。
また田辺三菱製薬の「メインテート錠」は、22年度において不整脈薬の供給量1位でしたが、今年の3月で販売を中止してしまいました。以前から原材料の不足で出荷が滞り気味でしたが、今回も同じ理由と思われます。
政府はまず、ジェネリックの安定供給を目指すべきです。
(長浜バイオ大学バイオデータサイエンス学科・永田宏教授)