著者のコラム一覧
田中里佳順天堂医院足の疾患センター長

2002年東海大学医学部卒業、04年同大学形成外科入局、06年米国ニューヨーク大学形成外科学教室留学、12年順天堂大学医学部形成外科学講座准教授、医局長を経て現職を務める。

肉体労働者が足のケガを放置してはいけないのはなぜ?

公開日: 更新日:

 以前、糖尿病を患う70代前半の男性が、「足裏にできた胼胝(べんち=タコ)が痛くて歩けない」と受診されました。話を伺うと、定年退職後はオフィスビルの清掃スタッフとして働き、痛みをこらえながらなんとか業務を行われていたそうです。ですが、胼胝がある状態で歩き続けると胼胝の下に潰瘍ができ、万が一、壊疽を引き起こせば足の切断につながりかねません。潰瘍部位に圧がかからないよう「除圧サンダル」を着用し、それでも改善が乏しい場合には、下腿から足部にかけてギプスを巻き、足底にかかる荷重をなくす「TCC(トータルコンタクトキャスト)」を行います。先ほどの男性はTCCを約3週間継続したところ、潰瘍が完治し、現在は仕事にも復帰されています。

 足を痛めやすい職業の人ほど、日頃のフットケアを怠ってはいけません。足に傷ができていないか、変形していないか毎日観察し、小さな異常を見逃さないことが重要です。

【連載】日本版「足病医」が足のトラブル解決

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動