コラムニスト石原壮一郎さん 伊勢うどん愛を語り尽くす「きっかけはコシ至上主義への反発」

公開日: 更新日:

 今は誰もがいつ自分が「責められる側」「いじめられる側」になるかわからないという恐怖心を抱えています。世間の風向きに合わせて「あの失言はマズイよね」と言っている分には「いじめる側」という安全地帯にいることができるので、みんな正論や建前が大好きになりました。

 明らかにイビツな状況です。このままではますます疑心暗鬼にまみれた窮屈で息苦しい社会になっていく一方です。

 少しでも歯止めをかけるためには、もっともっと「伊勢うどんスピリット」を広めていかなければなりません。伊勢うどんを食べれば、自分とは違う価値観をおおらかに受け止めることや、ふんわり絡まり合う大切さを感じることができます。

 多くの人がそんな体験をし、もっと寛容になろうという機運が広まっていけば、世の中のギスギスした雰囲気がふんわりした方向に変わっていくかもしれません。いや、きっと変わります。

 そもそも伊勢うどんはすぐに体が温まって、消化がよく胃に負担をかけないことから、長い道のりを歩いて旅してきたお伊勢さんの参拝客に親しまれてきました。いわば伊勢うどんの丼には、やさしさとおもてなしの心が詰まっています。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が