子育ては「完璧主義」だと詰む! SNSに跋扈する“キラキラママ”に振り回されないためには?
セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
【解消されない夫婦のモヤモヤ】
前回のコラムで、共働き家庭が専業主婦家庭の3倍になったという話をしました。
子どもが小さいうちは専業主婦やパートで留まるべきだ、という意見も少なくありません。どちらを選んでも、家事と育児のタスクが主婦に重くのしかかってくるのは変わらないようです。
SNSで見る主婦の悩み
SNSでは「朝から晩まで子どもの世話と家事に追われて、自分の時間が全く取れない」という専業主婦たちの声がよく聞こえてきます。
しかし、2人の子どもを育ててきた私としては、「本当にそこまで大変なの?」と疑問に感じることもあるんです。
少なくとも専業主婦の場合は、子どもが昼寝をしている時や隙間時間を自分のリフレッシュに当てればいいし、疲れているなら一緒に昼寝してもいいのでは? と思ってしまうことがあります。
もちろん、これは母親の性格や子どもの特性にもよるので一概には言えません。
私の友人で「泣いている子どもを放っておけない」というタイプの母親がいます。
彼女は子どもが泣いていると気になって、家事に集中できず、すぐに駆け寄ってしまう。そんな性格だと、当然のことながら自分の時間を作るのが難しいですよね。
逆に、私は「少し泣いていても大丈夫」と思えるタイプだったので、家事が一段落してから子どもの様子を見に行くくらいの余裕を持っていました。
そんな彼女は、子どもが幼い頃は休まる時間もなく、心の余裕を持つことができずに、常に疲れた様子でした。
これは、彼女自身の性格によるところが大きく、どうしようもない部分もあるのかもしれません。
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諸外国と比較した日本の家事育児時間
家事・育児の時間を国別に比較したデータを見ても、日本の妻が家事や育児に費やす時間が他国と比べて圧倒的に長いことがわかります。
その一方で、日本の男性の家事・育児参加時間は非常に短く、家庭内の役割分担に問題があることが浮き彫りになっています。
これは、男性の長時間労働や、「男性は外で働き、女性は家庭を守る」という古い価値観が今も根強く残っているためではないでしょうか。
キラキラママと自分との比較
インスタグラムを覗いてみると、子育てをしながらもメイクをバッチリ決めて、体型維持も怠らない、キラキラしたママたちが輝いています。
他にも、生活に手間と時間を惜しまない「丁寧な暮らし」を実践している人もいれば、目がチカチカするような乳児向けのおもちゃが見当たらない、無駄を省いた「ミニマリスト」など、まるで理想的な生活を送る人々も多く見かけます。
しかしSNSの世界は綺麗な部分だけを見せる場でもあり、現実と離れている場合も少なくないのですが…。
そういった投稿を見て、自分の生活や外見と比べてしまい劣等感を抱えてしまう人がいます。だからこそ、専業主婦でも「時間がない」と嘆く人が多いのかもしれません。
実際には、完璧さを求めるプレッシャーが、自分自身に過度な期待をかけてしまっているように思います。SNSや周囲の理想像に縛られ、自分に厳しくしすぎる結果、息苦しくなってしまうのです。
完璧主義を手放すことの大切さ
SNSの中で描かれる完璧な育児や家事に追いつこうとすると、心身ともに疲れてしまい、どこかで無理が来てしまいます。
データが示している通り、日本人は家事に時間をかけすぎているのが現実です。
少し手を抜いて、たまには食事にお惣菜や外食を取り入れても全く問題ないはず。その分、子どもとのコミュニケーションに時間を割く方が、親子関係にとってはプラスに働くでしょう。
ワーママであればなおさら、家事育児に完璧を求めすぎないのが大切。他人の暮らしが気になる場合は、SNSから少し距離を取ることも一つの手です。
子どもと親がストレスなく楽しく過ごせることが、何よりの幸せなのですから。
(豆木メイ/フリーライター)