二十歳の大谷が語っていた「理想の二刀流」、“投打のどっちが好きですか?”の「答え」とは

公開日: 更新日:

2014年9月、二十歳の大谷

 ドジャース大谷翔平(30)は過去に3度、日刊ゲンダイの独占インタビューに応じている。1度目はまだ二十歳になったばかりの入団2年目のシーズン中。本格的にスタートした二刀流について初々しく語っていた大谷も、回を重ねるごとに語り口にも落ち着きが出てきた。今や世界一のプレーヤーとなった大谷がその時々でなにを考え、なにを思っていたのか。改めて読み返すことで、大谷の今が見えてくる。

 大谷が成し遂げた前人未到の大記録「54-59」を記念して、過去の独占インタビュー記事を特別公開する。

  ◇  ◇  ◇

 日本ハム入団2年目を迎えたこの年、本格的に二刀流がスタートした。前年のルーキーイヤーは外野守備中の右足首捻挫などの故障もあって、投手として13試合で3勝0敗、防御率4.23、打者として77試合で打率.238、3本塁打、20打点に終わったが、この14年は投手として24試合で11勝4敗、防御率2.61、打者として87試合で打率.274、10本塁打、31打点。日本プロ野球史上初の「2ケタ勝利、2ケタ本塁打」を達成した。当時はまだ外出も許可制だったが、普段の食事や酒などプライベートの一端も初々しく語っていた。今回は2014年インタビューの【前編】。


──無理だといわれていた二刀流を実際にこなしています。
 
「まだそんなにこなしているとは自分でも言い切れるほどではないので、まだまだかな、と。もっとしっかり取り組まなければいけないのかな、と思っています」
 
──成績を見ると、十分投打を両立させているように見えますが、理想には遠い?
 
「そうですね。全然、はい。特に後半戦に入ってからまだまだかなと思ってますし、投打ともにまだまだ粘れるところもあると思っていますし。あっさりと終わりすぎていると思うので……」
 
──理想の二刀流とはどのような形ですか?
 
「もちろん、今の形でいくのがいいとは思っています。もっともっと自分で出来るところというか、粘れるところなど頑張れるところがあると思う」
 
──出場試合数や成績そのものに不満はありませんか?

「今のところはローテで回っているので、それは出場機会としては十分だと思います。1年間、しっかりローテの中で回っていければ、それはそれでいいことだと思う。打席に関しては、代打だったりスタメンだったりと違いもあるので、出場機会としてはまだまだかもしれない。そこのところで、もう少し結果を出していきたいですね」
 
──昨季と比べて疲労はどうですか?
 
「去年は後半に入って、キツいなとは思いましたけど、今年はそんなこともない。そんなに疲れたと思うこともありません」
 
──気をつけていること、昨季から変えたことは?
 
「食事や睡眠もそうだけど、去年(1年間)やれたことが大きいですね」
 
──食事ではどんな工夫をしていますか?
 
「うーん……登板に合わせて日常の食事は考えてはいます。登板前に炭水化物が多かったりとか、登板後はタンパク質を多く取るとかはある。登板に合わせて(体調を)しっかりつくって、登板が終わったらリカバリーをするのは当然だと思いますからね。そうしたところはしっかり出来ているとは思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  2. 2

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  4. 4

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  5. 5

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  1. 6

    新庄監督のガマンが日本ハムの命運握る…昨季の快進撃呼んだ「コーチに采配丸投げ」継続中

  2. 7

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  3. 8

    巨人・坂本勇人2.4億円申告漏れ「けつあな確定申告」トレンド入り…醜聞連発でいよいよ監督手形に致命傷

  4. 9

    センバツVで復活!「横浜高校ブランド」の正体 指導体制は「大阪桐蔭以上」と関係者

  5. 10

    「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは