病院で看護師に蹴り…広末涼子さん逮捕の「ペイハラ」って何だ?
今月8日、俳優の広末涼子さんが看護師の女性を蹴るなどしてケガをさせたとして、傷害の疑いで逮捕されました。広末さんに対する処分がどうなるのかという事件の顛末(てんまつ)に多くの関心が寄せられましたが、今回の騒動で関心を高めてほしいのが「ペイハラ」の問題です。
「ペイハラ」とは、「ペイシェントハラスメント」の略で、患者やその家族が医療機関や医療従事者に対して行う暴言、暴力、理不尽な要求などの迷惑行為のことをいいます。もっとも、一義的な定義があるわけではありません。
ペイハラ行為は、内容によってさまざまな罪に問われる可能性があります。医療従事者に対する身体的な暴力が暴行罪や傷害罪に当たり得るのはもちろんですが、性的な発言や接触行為は、不同意わいせつ罪や迷惑防止条例に違反する可能性もあります。また「病院を訴えて潰してやる」などと言ってクレームをつける行為は、脅迫罪や威力業務妨害罪に問われる可能性があります。さらに、患者がSNSなどで病院名やスタッフの名前を挙げて虚偽の内容を書き込んだ場合には、名誉毀損罪や偽計業務妨害罪に該当することも考えられます。