小沢一郎がブチ上げる石破内閣「総辞職」論 みたび、政権交代の大政局をつくれるか?
■石破よりも立憲・野田の交代が先?
そもそも野田と小沢は犬猿の仲だ。旧民主党政権下の2012年、小沢は野田内閣の消費税率10%引き上げに反対して離党した。その小沢をはじめ多くの所属議員や支持者が昨年秋、立憲民主党代表選で野田支持に回ったのは政権交代を期待してのことだ。
自公連立与党が過半数割れした先の衆院選後の首相指名選挙の際には、みすみす石破政権誕生を許した野田に対して小沢は「84票の無効票が野田氏に入れば内閣を取れた。よく考えるべきだ」と苦言を呈してもいた。
「野田には野党第1党の代表として、野党をひとつにまとめて自公政権と対決する姿勢が見えない。立憲の支持率が上がらないことへの危機感も乏しい。小沢さんじゃなくても、見ていてイライラしますよ」とは、同党所属議員の声。
もっとも、野田が内閣不信任案の提出に舵を切ったとしても、これを迎え撃つ石破首相は小沢の意に反し、総辞職なんか考えていないかもしれない。
官邸スタッフは「自民党や内閣の支持率が急落しても、石破は辞める必要がないと国民世論は言ってますし、本人もやる気満々。不信任案を出されたら解散に打って出るつもりです。解散の2文字をチラつかせれば、自民党内の石破降ろしを牽制できますし、立憲も本音では今の支持率では解散されたら困りますからね」とうそぶく。