消費税「食品ゼロ1年間」を参院選公約に…寄り切られた立憲野田代表の油断ならないバーター懸念

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 野田氏は会見で「赤字国債に頼ることなく、地方財政にも未来世代にも負担を及ぼさないように財源を確保する。これも政調会長に指示した」とも言っていた。これがまた、どうにも油断ならないのだ。

「首相や財務相を歴任し、財務省にからめ捕られた野田代表はゴリゴリの財政規律派。周辺も似たような政治信条の持ち主ばかり。『食品ゼロ』への譲歩と引き換えに、他の品目については税率12%への引き上げを打ち出すのではないか。減税派に警戒感が広がっています。このセンであれば財務省も乗るし、自民党に反対する理由はない。むろん、表に出すのは参院選後でしょう」(野党関係者)

 8%の軽減税率が適用されている食料品への課税をゼロにした場合、国と地方の減収はザッと5兆円。一方、消費税1%分は約2兆円だから、2%の増税でおおよそ手当てができる。

 野田氏は首相時代、「社会保障と税の一体改革」にこだわって自公と3党合意し、公約にない消費増税方針を決定。自民による政権奪還を許した。三つ子の魂百まで。目の前の暮らしよりも正論か。

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