10代女性盗撮で逮捕の富山県職員は「ANAあきんど」の“助っ人社員”…自治体に対する愚劣な背信行為
2020年、全世界で新型コロナウイルスが猛威をふるい、航空業界は業績が悪化。観光誘客でつながりの深い自治体は業界を支援しながら民間のノウハウを生かそうと、人事交流を開始した。当時、ANAあきんどの前身「ANAセールス」中部支社に所属し、21年4月、岐阜県高山市に受け入れてもらった宇佐美容疑者もそんな「助っ人社員」の一人だった。
総務省は各地の自治体が「地域活性化起業人」として受け入れた民間企業の社員の活用事例を公開。その中で宇佐美容疑者の「派遣元企業の人脈やノウハウ等」について<派遣元のANAが発行・配信する各媒体に向けて、「飛騨高山ブランド」に関するプロモーションを実施している。民間経験の視点に立ち、各会議や交渉時、また事業プロポーザル審査時など忌憚なく意見を提案している>と紹介している。
宇佐美容疑者は22年、英国ロンドンで開催された飛騨高山地方の展示会で出展準備の中心的役割を担い、市のプロモーション戦略のマネジャーを務めていた。いったん、ANAあきんどに戻り、今年4月、課長級の主幹として富山県観光振興室に派遣されたばかりだった。