米球界が嘲笑 「楽天はどこまでタナカに寄生する気なのか」
<日本のプロ野球は、大リーグの育成システムやファームではない>
12月6日、楽天の三木谷浩史オーナー(48)は自身のツイッターでこう発言した。オーナーと親しい関係者は、「三木谷さんはこの発言によって田中将大(25)を残留させるための世論を盛り上げようとした」と、こう解説する。
「新たな入札制度(ポスティングシステム)に20億円の上限を設けた米球界は傲慢だという理屈ですよ。今回の入札制度に限らず、日本が米国の言いなりになっているかのような現状に忸怩たる思いを抱く連中は意外と多い。そういった人たちを中心に、米国主導で決めた新制度でエースを出していいのかという論調を膨らまそうとした」
■米国批判は筋違い
しかし、ちょっと待て、だ。
1998年に発効した前回の入札制度は、野茂英雄や伊良部秀輝がFA以外で大リーグ入りしたことを受けた米球界の要望でできたもの。選手獲得のチャンスは平等に与えられるべきという考え方が根底にあった。
が、この12月の新制度成立は日本球界の働きかけによるもの。「すべてFAで構わない」という米球界に対し、楽天をはじめとする日本サイドが新たな制度を作って欲しいとアタマを下げてまとまった。それが入札金に20億円の上限ができると知ったとたん、手のひらを返して「日本は米国のファームではない」と声高に叫んでも筋が通らない。