“レジェンド”葛西紀明 W杯6位でしぼむ五輪メダルの期待
膨らんだ期待が一気にしぼんだ。
スキージャンプのW杯男子個人第18戦で葛西紀明(41)は、日本勢最高位も6位に終わった。
早朝からの降雪や不安定な風が選手を苦しめる中、前日3位で表彰台に上がった葛西の1本目は向かい風が急にやみ123.5メートルの14位と出遅れた。
2本目は133メートルと飛距離を伸ばしたものの入賞がやっと。五輪のメダル候補たちが数多く欠場した地元大会は優勝のチャンスが広がったが、「1回目で風が外れてがっかりした。(札幌に)苦手意識はないのに、W杯に限って条件が悪い」と漏らした。
厳しい条件下でも実力者は違う。この日表彰台を独占したのは、五輪代表フルメンバーのスロベニア勢。優勝は前日2位のダミャン(30)。前日に今季2勝目を挙げたプレブツ(21)が2位に入った。
個人総合首位のプレブツは札幌に来る前の5戦は、2位、5位、1位、2位、2位。18日に行われたラージヒル団体戦でもスロベニアは優勝。「表彰台」が当たり前になっている21歳は、五輪でもメダルを争うのは間違いないだろう。
史上最多7度目の五輪となる葛西は今季14戦で優勝1回、3位2回。その他に1ケタ順位9度。外国選手から「レジェンド」と呼ばれているベテランにしては立派な成績でも、今のところソチでは「入賞(8位以内)候補」といったところか。