ノーマル8位入賞も…葛西の足かせになった「主将」の責務
その不安が的中した。
葛西は4日にソチ入り後、ノーマルヒルの公式練習を休み、6日は女子モーグルの応援に駆けつけ、7日は開会式と大忙しだった。
そんな日本チームの「仕事」もあって本人の調子は徐々に下降。ようやく現地初飛行を行った8日のノーマルヒル予選での練習飛行も「全然ダメ」(葛西)と“低空飛行”だった。
「一部メディアはこの葛西の調整や経過を、『飛びたい気持ちをあえて抑えている』『レジェンド調整』と好意的にとらえていましたが、本人は1本でも多く本番のジャンプ台で飛んで、踏み切りのタイミングなどを確かめたかったはず。それが主将になったことが原因で“雑務”が増え、練習に集中できなかったわけです。葛西がメダルを逃したのはJOCにも問題があったとも言えます」(前出の関係者)
葛西は14日からのラージヒル個人にも出場する。ノーマルヒルよりも得意なためメダルの可能性はあるものの、一度落ちた調子を取り戻すのは容易ではない。