W杯総合連覇、日本人最多…それでも沙羅は儲からない

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 どれだけ白星を積み重ねても報われない。女子ジャンプの高梨沙羅(17)のことである。

 すでにW杯個人総合連覇を果たした高梨は2日(日本時間3日未明)、第15戦のルーマニア・ルシュノブ大会で今季12勝目をマーク。通算21勝目となり、スキーW杯の日本勢ではノルディック複合の荻原健司を抜いて単独最多となった。

 W杯での勢いは止まりそうにないが、その活躍が必ずしも「カネ」には結びつかない。国際スキー連盟(FIS)の賞金ランキング(2日現在)によれば、ここまで高梨は5万100スイスフラン(約580万円)でトップ。今季4戦を残し、2位のダニエラ・イラシュコ(約296万円=オーストリア)に大差をつけているものの、優勝賞金の平均額はわずか30万円ほどだ。全日本スキー連盟の特別強化選手の特Aに指定され強化費には事欠かないものの、1勝しただけでは遠征費すら賄えないのが現状なのである。

■沙羅が強すぎてスポンサーも敬遠

 男子(最高賞金額115万円)と比べても恵まれてないのは一目瞭然。1位のペテル・プレブツ(約1410万円=スロベニア)はもちろん、今季優勝1回で賞金ランク5位の葛西紀明(約1010万円)にすら届かない。試合数は異なるが、高梨は男子のトップ10にすら入らないのだ。

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