スキージャンプ“52歳のレジェンド”葛西紀明が担うもう一つの重要任務…W杯代表入りでギネス記録更新
「スキー界のキングカズ」といったところか。
ノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明(52)が開催国枠でのW杯札幌大会(2月)の代表入りを果たした。
レジェンドと呼ばれるにふさわしく、昨年は4季ぶりにW杯予選を突破。自身が持つギネス世界記録のW杯個人最多出場試合数を578に更新し、「最年長W杯ポイント獲得」も新たにギネス認定された。
五輪では、2022年北京大会こそ出場を逃したものの、1992年アルベールビルから18年平昌まで8大会連続出場を誇る鉄人だ。
一方で、52歳の選手が代表になる現状に、「世代交代ができていないのでは」との声もある。
スポーツジャーナリストの岩瀬孝文氏がこう言う。
「ジャンプはチャンスと努力があればいつまでも続けられる競技。葛西選手の場合、加齢によって体重が落ちにくくなっても、ランニングや食事制限で体形を維持しています。そういう努力を人に見せないタイプでもある。今回の札幌大会は開催国枠で2人プラスされ、出場できるとはいえ、葛西選手はきちんと結果を残していますから選ばれて当然だと思います。葛西選手がトップレベルをキープする一方、中学、高校生の下の世代も育っています。なかでも長野五輪ラージヒル団体金メダルの岡部孝信さんの息子である高校1年の凛大郎くんは楽しみな選手。『札幌ジャンプ少年団』の在籍時に参加したスロベニア合宿では現地の最新技術を得て自分のものにしていました」