ザックが頼る 「ピッチ外のチームリーダー」長谷部の役割
ケガでパフォーマンスが落ちているにもかかわらず、ブンデスリーガ最終戦(10日)にフル出場したのが長谷部だ。
ケガの再発を恐れて最後まで試合に出なかった内田とは対照的に、この姿勢こそザッケローニ監督が長谷部を評価する最大の根拠だという。
どんな状態でも、最後までチームのために全力を尽くす。たとえ最終戦で古傷が悪化したとしても、長谷部は必ず代表に選ばれていたともっぱらだ。
ザッケローニ監督は長谷部に関して、「(前回W杯出場のGK川口と)同じような役割を期待している」と話していたという。
W杯は勝ち進めば1カ月間に及ぶ。直前の親善試合や合宿も含めればそれ以上の長丁場だ。「勝利」という目標は共通していても、しょせんは寄せ集め。最初から最後まで、代表メンバーの足並みが揃う保証はどこにもない。チームの雰囲気が悪くなったときの調整役というか、ピッチ外でリーダーシップの取れる人材は不可欠だ。ザックはその役割を長谷部に期待している。長谷部が戦力になるか否かは二の次なのだ。