「即戦力投手」から「4番」へ 巨人ドラ1位指名“迷走”の舞台裏
■“鶴の一声”で方針転換
今季はチーム打率5位、総得点4位の貧打に泣いた。とはいえ、高校生スラッガーが来季の戦力になるとは考えにくい。これには長らくスター不在が指摘されているチーム事情も絡んでいる。
「今年は4番が8人も入れ替わった。CSの第2戦でテレビの地上波中継が撤退した危機感もあって、甲子園を沸かせた高校生を生え抜きの4番打者に育成せよという幹部の方針のようです。スカウトは有原1位でほぼ一致していたが“鶴の一声”で転換を余儀なくされた。CSは打てなくて阪神に4連敗を食らったことで、将来の4番取りを後押ししたのはあるだろうけど、原監督の意向ではない。契約が来季で切れる指揮官は投手だろうが野手だろうが全員即戦力にしたいのが本音。わざわざ有原をひっくり返すはずはない。ただ、幹部の意向ならのまざるを得ないでしょう」(前出の関係者)
「和製大砲を育成せよ」という“天の声”は、日本一奪回以上に、原監督には難しい“宿題”になりそうだ。