補強はほぼ全滅…阪神はなぜ選手に敬遠されてばかりなのか
FAではさらに、中日の山井大介(36)、日本ハムの宮西尚生(29)の獲得を狙ったものの、ともに残留。大阪と兵庫出身の2人に袖にされた。方向転換したロッテの成瀬善久(29)は、ヤクルト入りが時間の問題。前アスレチックスの中島裕之(32)、日本ハムからFAの大引啓次(30)にも触手を伸ばしているのだが、こちらも苦戦必至といわれる状況だ。
■タフな選手でなければやっていけない
昨年もFAで中田、鶴岡をソフトバンクに奪われ、先発ローテの久保にはDeNAに出て行かれた。
阪神は巨人に匹敵する老舗の名門球団。久保は阪神について以前、「施設はいい、給料はいい、人気はある。環境面では文句のつけようがない」と言っていた。相次いで選手がソッポを向くのは何が原因なのか。
「阪神というチームは大活躍すれば凄くいい環境だと思う。でも、他球団から移籍した選手の姿を見ると、自分は避けたいチームですね」
と、在京球団の主力選手がこう言った。
「例えば城島さん(12年限りで引退)。4年契約で阪神入りしながら、1年目にムリをして全試合出場。右肘、左膝に負担がかかり、3年で引退に追い込まれた。高い給料をもらって活躍できなければ、熱狂的なファン、マスコミも黙っちゃいない。株主総会で株主から『不良債権』といわれてしまう。新井さんだって、ずっとヤジられてましたもんね。金本さんのように相当タフな人間じゃないと阪神ではやっていけないと思う。しかも、移籍選手の晩年にいいイメージがない。最近では金本さん、矢野さん、下柳さん、新井さんと大減俸を食らって引退、退団した。ダメになったら他球団から大物を引き抜くから、最後はポイ捨てされかねない。12球団でもそういう印象を抱いている選手は多いと思いますよ」