著者のコラム一覧
森高夕次漫画家・漫画原作者

1963年、長野県生まれ。コージィ城倉のペンネームで89年「男と女のおかしなストーリー」でデビュー。原作を務める「グラゼニ」(「モーニング」連載中)は「お金」をテーマにした異色の野球漫画としてベストセラーに。

阪神・西岡のケガで改めて感じた 10億円がパーになるプロ野球の恐ろしさ

公開日: 更新日:

 先発とリリーフでは、生涯賃金で億単位の差が出る場合がある。20代後半になってくると、引退後の生活を安定させるため、稼ぐならやっぱり先発だよな、という考えが出てくると思うから描いたシーンだ。

 登場人物に徳永というラジオ解説者がいる。年収300万円。徳永の現役最終年の年俸は1800万円だったから、翌年は住民税で大半を持っていかれる。ただ彼のように解説者になれる人はごく一部だけと思う。

 トップ級のベテランの選手が「僕は野球しか出来ない。ボロボロになるまでやります」と言う。実は引退後の不安を感じていて、1年でも長く現役にしがみつきたいと考えているのかもしれない。何だかんだ言っても現役が花。現役時代に1円でも多く稼がないとダメ、という気持ちがあるのだろう。

 連載が始まると意外にもサラリーマンの人たちが共感してくれた。私は漫画家になる前はサラリーマンだった。安定した企業に入れば、自営業よりもはるかに安定するのでは、と思っていた。でも今の時代、正社員でも業績を上げないとずっと会社にいられる保証はない。世の中、何をやっても大変。リスクを背負いながら働いている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由