問われるアギーレ任命責任 「原、霜田氏辞職はマイナス」の声
■「現強化体制の解体は望ましくない」
「一昨年2月に欧州刑事警察機構が、この1年半に世界中で行われた680のサッカーの試合で八百長があった、と発表しました。日常的に八百長が横行している欧州や南米から監督を招聘するのであれば、慎重に慎重を重ねて調査をすべきなのに、日本サッカー協会はそれを怠った。解任に至った今回のアギーレの一連の騒動のスタートはそこにあります」と、スポーツライターの平野史氏がこう続ける。
「昨年のブラジルW杯で1勝もできずに惨敗した直後、ザッケローニ監督が辞任した。6月25日のことです。そして、後任にアギーレが決まったとスペイン紙が報じたのが6月30日でした。本来なら、W杯の敗因をつぶさに検証し、今後の日本代表の進むべき方向をきちんと分析したうえで、それにふさわしい新監督の人選に入るべき。にもかかわらず、前監督が辞めた5日後に新監督が決まった。W杯惨敗に対するメディアやサポーターの批判を新監督アギーレ就任でかわそうとしたわけです。そんな小ざかしい責任逃れのために、いかにも拙速な監督選びをし、ろくに身辺調査もしなかった結果がこれです」