問われるアギーレ任命責任 「原、霜田氏辞職はマイナス」の声
アギーレには八百長疑惑以外に、マネーロンダリングの疑いまで浮上していた。前代未聞の解任劇は、ブラジルでの惨敗から始まっていたのだ。
大仁会長は「アギーレの手腕、力量を高く評価している。サッカーへの真摯な姿勢、情熱、人間性についても多くの選手やスタッフが称賛し、リスペクトしている。もし受理されなかったら、この(アギーレ)体制を続けていきたかった」と3日の会見で話した。
灰色指揮官の人間性を称賛したり、アジア杯の手腕を評価されても困ってしまうが、いずれにしてもアギーレ解任で無視できないのは「大仁会長、アギーレを招聘した責任者の原専務理事と霜田技術委員長の任命責任をどうするか?」だろう。スポーツマスコミは「大仁会長、原、霜田両氏は辞任すべき」と論陣を張っているが、果たしてそれが日本サッカーの将来にとってプラスなのか?
「南アW杯の前から原-霜田ラインで次期監督選びをやってきた。ザッケローニもアギーレも結果は残せなかったが、日本代表強化の継続性という意味においても原、霜田両氏が職を辞することはマイナスに作用する。サッカー協会は昨年12月にU-18代表、U-15代表の監督などスタッフを発表。U-21の監督をU-18のコーチと兼任させて関係を密にしたり、U-18とU-15の統括責任者を置いたり、日本代表から世代別代表まで、同じイメージを共有しながら強化していく道筋も出来上がった。それだけに現強化委員会の解体は、望ましくないでしょう」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)
3日、霜田技術委員長は「アジアを勝ち抜いて結果を残せる監督を連れてきたい」と話した。そう願いたいものだ。