二松学舎を撃破の松山東 「偏差値70」データ分析部隊の正体
「2年生に向井というヤツがいて、これがデータ班の中心です。頭が良くて、勉強では学年1位。相手のスタメンは秋季大会でも調子の良し悪しで結構変わっていたのに、この向井は今日のスタメンを全部当てたんです」(松下)
二松学舎の9番・大林は昨秋大会に出場したのは3試合、1番・平野に至っては1試合も出ていない。それをスタメンだと見抜いたのだから、データ班の分析力はプロ顔負けだろう。相手打者の特徴を基に、守備位置も変えて1点差を守りきった。
松山東のデータ班が発足したのは昨年の夏。ベンチ入りがかなわなかった3年生が「オレたちにできることをしよう」と、自主的に結成したのが始まりだ。
「分析もそうですが、集中力だけは他の学校には負けません。県大会も勝った試合は全部1点差。これが僕らの勝ちパターンなんです。普段の勉強も野球に生かせることがある。人の話をよく聞いて、自分なりに解釈すること。OBの指導も一つ一つを理解した上で、自分に合っているものを選ぶのが大事です」(松下)
プロ野球選手に彼らのツメのアカを煎じて飲ませたい。