早くも打撃爆発のDeNA筒香に「幻の巨人移籍話」があった
巨人が主砲候補を獲得すべく、DeNAの筒香嘉智(23)に狙いを絞ったのは、ほんの2年前のことである。
ある球界関係者がこう言う。
「13年のことです。この年、高卒4年目の筒香はどん底にいた。開幕3連戦が9タコに終わると、あっさり中村紀に三塁のポジションを奪われた、あの年です。筒香は二軍でコロコロと打撃フォームを変えながら試行錯誤したが、首脳陣のアドバイスには耳を貸さない頑固な性格。中畑監督がこれにサジを投げた。シーズン終盤は事実上、二軍に干された状態で、この年は23試合で打率.216、1本塁打。これに巨人が目をつけた。筒香が欲しいと。しかし、交換要員に折り合いがつかなかったこともあって、話はまとまらなかった。もし、巨人の方が一線級の投手を出していたら、移籍が実現していたかもしれなかった」
その筒香が今季、スタートから大爆発。114試合で22本塁打を放った昨季の活躍で評価を改めた中畑監督に「筒香は4番。彼と心中する」とまで言わしめ、その期待に応えた。巨人との開幕3連戦で13打数6安打、打率.462、2本塁打、4打点。前日28日の2戦目は、東京ドーム右中間席後方の看板直撃弾を放つなど4安打。ケタ違いのパワーで巨人ベンチをも唖然とさせた。昨29日も2打席目に中前へ適時打。チームは1勝2敗と負け越したものの、敵の巨人から「筒香は今季、とんでもない数字を残すかもしれない。三冠王になっても驚かない」との声が出るほどだった。