データのプロが見たイチロー 「史上初5000本安打目指せる」
10月で42歳。今季40歳以上(6月末時点)でメジャー出場している野手はイチローただ一人。3465安打のジーターは昨年40歳で引退し、人気を二分した松井秀喜の引退は2年前。毎日マシンを打ち込んで鍛え抜く姿は「球界の孤高」だ。
40歳を過ぎたイチローにはチャレンジ精神をかき立てる偉大な記録が待っている。30人目となるメジャー通算3000本安打まであと102安打。到達は来季へ持ち越しとなりそうだが、38人目となる500盗塁はあと5。今季中の達成は確実だろう。
ピート・ローズの持つメジャー記録4256安打へは1300安打以上が必要。これは到達困難。ただしオリックス時代が1278安打。現在の2898安打と合わせると4176安打。日本メディアの好む日米通算では射程内だ。
しかし、イチローの目標はそんな甘いものではない。
年間100安打を50歳まで続け「人類史上初の5000本安打」が最終章だろう。レジェンドになれるか?
▽小野俊哉 1961年岡山出身。スポーツ・アクセス㈲取締役社長。早大理工学部卒、味の素、住友金属工業を経て、03年同社設立。プロ野球、メジャーリーグの記録を分析、評論し各メディアやメジャー球団に情報を提供している。