17年前の日本一チームに酷似 データが示すDeNA「優勝の条件」
4月22日の阪神戦。DeNAは六回裏に荒波翔の2号3ランなどで一挙5得点を挙げて7対4とし、逆転勝利で連敗を7でストップさせた。
5月2日の中日戦では、2点を追う九回表二死無走者からヒットをつないで4得点。こちらも5対3の鮮やかな逆転勝利。その後は6連勝し、14日時点でセの単独首位に立っている。
この好調を誰が予想しただろう。「プロ野球の隆盛はDeNAの再生が不可欠」と訴え続けていた僕はうれしいのだが、記録を見返すと38年ぶりの日本一を成し遂げた17年前と酷似している点がある。
それは試合運びだ。優勝するチームというのは、初回、三回など序盤で得点を伸ばすものだが、98年の横浜は最高得点イニングがなんと八回だった。終盤に石井琢、波留、鈴木尚、ローズ、駒田、佐伯、谷繁のマシンガン打線が炸裂すると大魔神・佐々木主浩の出番。九回はフォークを連投。幕切れの見えを切り45セーブを稼いだ。
今年はどうか。39試合までを見ると、六回の得点が飛び抜けて多い。逆転勝利は全24勝のうち12勝と、ちょうど半数。防御率12球団中7位(15日現在)の投手陣が先制を許しても、石川、梶谷、筒香、バルディリスの3割打者4人のバットが火を噴いて逆転。九回は山崎が登場。新大魔神はすでに新人記録の9試合連続を含む16セーブ(同)をマークしている。