16年ぶり高卒新人完封 西武高橋光を「松坂超える」と評論家
「ピンチでもしっかり腕を振って投げたことがゼロにつながったと思う」
23日のロッテ戦後のお立ち台。6安打無失点でプロ初完封を飾った高卒ルーキー右腕・高橋光成は自信満々にこう語った。西武の高卒新人1年目での完封勝利は、99年の松坂大輔(現ソフトバンク)以来、16年ぶりの快挙である。
群馬・前橋育英高の2年時。夏の甲子園初戦の岩国商業戦で9者連続三振を奪って以降、プロのスカウトに注目され続けた。昨年のドラフト1位で西武に入団。「大事に育てたい」というチーム方針もあって、開幕は二軍スタート。今月2日のソフトバンク戦でようやく一軍から声がかかり、初登板初先発した。初戦は黒星を喫したものの、その後はオリックス、ソフトバンクに連勝。この日の完封で自身3連勝を飾った。
西武OBでプロ野球評論家の山崎裕之氏は高橋の良さをこう分析する。
「間違いなく言えるのは、マウンド上での堂々とした投げっぷりと下半身の強さでしょう。この日、2四球しか与えていないように、マウンドで逃げる姿勢を見せない。まだ一軍デビューして1カ月も経ってないのに、ベテランのように直球、フォーク、スライダーを低めに集められるのもいい。これは強い下半身があってのこと。上体がブレないので大崩れはしません。安定感があるのはそのせいでしょう」