オコエを1位指名も現場は? 楽天は早くも来季苦戦必至
1位指名を公表していた平沢を競合したロッテにさらわれ、外れ1位でオコエの交渉権を得た楽天。2年連続最下位に沈んだ今季はチーム打率、チーム防御率ともに12球団ワーストだった。
ドラフトでは投打の即戦力をバランスよく獲得するのかと思いきや、指名した7人中、投手は5位の石橋良太(ホンダ)だけだった。楽天の先発投手はエースの則本を除けば、「一山いくら」の選手がほとんど。最下位脱出には、一にも二にも投手力の底上げが最優先との声があったが、「それもそうなんですが……」と、さる球団関係者がこう続ける。
「実はシーズン中から、今年のドラフトは野手中心になることがフロント主導で決まっていた。というのも、楽天はここ数年、投手に比重を置いたドラフトを繰り返してきた。その結果が野手の高齢化です。37歳の後藤が遊撃と二塁を守り、40歳の松井稼が外野のレギュラーを張っているくらいですからね。彼らの代わりになる選手すらいないんです。それに比べれば投手はまだ、頭数がいるだけマシ。人気者のオコエが残っていたのは朗報ですが、現場は頭を抱えているでしょう」
梨田新監督は「レベルを上げなきゃいけない。まあ、3年連続(最下位)はないわな」と苦笑いしたが、来季も苦しむことになりそうだ。