センバツ好投の明石商・吉高 巨人ドラ1“特A”候補に急浮上
この日は投手ながら、走者としてヘッドスライディングを何度も敢行。本塁だけでなく、一塁にも飛び込んでユニホームが真っ黒になった。強豪校の投手ならまずしない行為だが、故障の危険性を顧みず、度々ダイビングキャッチを試みた巨人の高橋由伸監督(40)好みともいえる。
今秋のドラフトは創価大の最速156キロ右腕・田中正義(4年)の一本かぶり。史上初の「12球団1位」の可能性がささやかれる中、ある球団のスカウトは「焦点は12球団中、正義からどこが降りるか。いくつ降りるか。現実問題として、もし6球団以上の競合になれば、当たる確率はかなり低い。それなら確実に他の選手にしようと変更になってもおかしくない年でもあるんです」と言う。
1月のスカウト会議で巨人は1位に相当する「Aランク」に7人の候補を挙げた。その中でも田中は「特A」。高校生では唯一、履正社の寺島が含まれるが、夏までの成長いかんでは、ここに明石商の吉高が割って入ってくる可能性が急浮上したわけだ。
巨人は28日、育成選手のウーゴ(26)と長谷川潤(24)の2投手と支配下選手契約を結んだと発表した。投手陣整備が急務の由伸巨人のドラフト上位候補が、今大会を経て一人加わった。