イタリアがベルギー撃破で底力 “史上最弱”の前評判を覆す
試合は前半32分、MFジャッケリーニのゴールでイタリアが先制。後半のアディショナルタイムには、チームと同じように史上最悪の背番号9とヤユされ続けたFWペッレが、見事なボレーシュートでトドメを刺した。
試合後、狂喜乱舞するイタリアの選手たちを尻目にベルギー選手は、まるでこの世の終わりを迎えたかのような沈痛な表情を浮かべていた。
「試合前、04年ユーロで知り合ったベルギー人記者に『決勝まで行くんじゃないの?』と尋ねたら『試合を見てみないと分からないね』と言いながら、その表情から『行けるに決まってる』という“上から目線”的な思いが読み取れた。イタリア戦の直後、すれ違ったベルギー人記者が《最悪の試合だった》と吐き捨てた。選手もメディア関係者も、ユーロ初戦敗退は相当にショックだったようです」(元川氏)
イタリア国内では、ベルギーに負けた時点で決勝トーナメント進出は絶望的となり、イタリア代表の関心事は「大会後に退任するコンテ監督の後任人事だけ」と言われていたが、ベルギー戦勝利でイタリア代表、一気に頂点にまで上り詰める可能性も出てきた――。