もう虎の救世主扱い 新助っ人ロジャースは“右投手限定”か
救世主になれるのか。阪神が獲得を発表した新助っ人内野手のジェイソン・ロジャース(29=右投げ右打ち)。メジャー通算は4本塁打も、マイナーでは通算打率.286、84本塁打。今季はパイレーツ傘下3Aで打率.289、9本塁打、34打点の成績を挙げている。
「阪神は15年オフにも、このロジャースを調査していたそうです。同年はブルワーズで86試合に出場するなど戦力になっていたため、球団がリリースしなかった。3年越しの恋人ということになります」(球界関係者)
阪神はこのところ貧打続きで、去る6月30日には8連敗を喫した。首位広島に7.5ゲーム差をつけられ、3位DeNAには2ゲーム差に迫られている。ロジャース加入を再浮上のきっかけにしたいところだが、昨季はヘイグ、今季もキャンベルと2年連続で助っ人は外れ。スカウティングがうまいとはいえない。
「三振が多いわけではなく、パワーヒッターにありがちな力任せにブンブン振り回すタイプではない。かつて所属していたマートンや元中日のルナのように、3割以上の高打率を残す可能性はある。ただし、左投手を打てたらという条件付き。今季3Aでは右投手に対して打率・309、8本塁打の成績を残す一方で、左投手は打率・240、1本塁打と苦戦した。セ球団には広島ジョンソン、DeNA今永、巨人田口、中日バルデスら、左の好投手が多い。彼らを打ち崩せるかどうかが成功のカギとなるでしょう」(前出の関係者)
ロジャースは貧打線の救世主として、来日前から大きな期待を寄せられている。本来の持ち味ではない一発長打ばかりを求められれば、いよいよ打撃を崩す恐れもある。過度な期待は禁物か。