サニブラウン 世界陸上前の合宿不参加は英断かワガママか
それを「ワガママ」と言うのはおかしい。
陸上の日本選手権で、100メートルと200メートルの2冠を達成したサニブラウン・ハキーム(18)が、7月中旬に山梨県内で実施される世界陸上(8月4日開幕=ロンドン)の男子短距離代表合宿に参加しないことになりそうだ。
■リレーより個人種目
その一報を聞いたスポーツライターの高野祐太氏は「英断だと思います」と言ってこう語る。
「この合宿は、リレーのバトン練習に重点が置かれていたが、例えば北京やロンドン五輪の頃は、リレーでメダルが取れるかもしれないということで事前合宿の練習でバトンパスの時間を短縮することは意味があった。9秒台の選手がひとりもいない日本が、リオ五輪の400メートルリレーで銀メダルを取れたのも巧みなバトンパスがあったからです。今はサニブラウンやケンブリッジ(飛鳥)などが個人種目で100メートルのファイナルを狙えるところまできた。合宿には参加せず現地で個人種目の調整を優先するのは賢い判断です。」