逆転劇で首位独走 西武・辻監督“しがらみなき采配”の源泉
2位ソフトバンクに2.5差をつけ、首位を独走中の西武。チーム打率.288とリーグトップの強力打線を武器に、18日は8点差をひっくり返す逆転劇を演じた。
ある球団関係者は「辻監督(59)の用兵が大きい」と、こう続ける。
「例えば栗山(34)の扱いです。近年は年齢による下半身の衰えもあり、左翼守備にはかげりが見えていた。昨年4月の右足故障以降はそれが顕著になった。それでも生え抜きの主力野手としてファンの人気が高く、2000安打(現在1650本)も視野に入っているなど、スタメンから外しにくい選手だったことは間違いない。しかし、辻監督は昨季のケガ以降はすっぱり左翼から外し、1人抜けた外野で、昨季ブレークした外崎(25)を育て上げた。栗山は現在、調子の悪いメヒアと入れ替わりでDHを務めているが、開幕当初は代打起用だった」
今季4年目の外崎は内野手登録で、それまでアマチュア時代も含めて外野経験はゼロ。当初は結果がともなわず「えこひいきだ」と批判があったが、活躍とともにそうした声は小さくなっていった。