新たに靱帯損傷の大谷に肘の権威断言「手術焦る必要ない」

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■「米国の医師は結論を急ぎすぎ」

 メジャーではこれまで100人以上の投手がTJ手術を受けている。日本人投手も例外ではなく、レッドソックス・松坂(現中日)、カブス・ダルビッシュ有を筆頭に、海を渡った投手は6人も肘にメスを入れた。いずれも長期間にわたるリハビリを経て、メジャーのマウンドに復帰したが、手術前の球威に戻ったのはダルぐらいなものだ。通常、靱帯を再建した投手は術後のリハビリ、下半身や体幹を強化することで、故障する前と比べて球威が増すとされるが、松坂のように大半の投手は満足にパフォーマンスを発揮しきれないケースが少なくないのだ。ダルにしても、靱帯損傷ではないものの、右肘の「ストレス反応と肉離れ」で8月下旬に今季を終えている。

 過去の日本人投手の例からもハッキリしているように、肘にメスを入れるのは決して最善の策とは言えず「米国の医師は結論を急ぎ過ぎている印象が拭えません」(古島医師)。

 大谷はまだ24歳と若く、30歳前後で手術した松坂(30歳)やダル(28歳)と違い、術後に完全復活する可能性はある。とはいえ、160キロ超の速球が蘇る保証がないのも事実だ。

 エンゼルスは今季、残り22試合。アストロズ・バーランダー、カイクル、マリナーズ・ヘルナンデスらサイ・ヤング賞投手との対戦を控える。手術に踏み切るかどうかの決断は、打席で力の入る好投手との対決を終えてからでも遅くはなさそうだ。

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