頼りはイチローの求心力 マリナーズ再契約もう一つの狙い
各球団の編成担当者、代理人らが一堂に会するウインターミーティングでは、ベテラン選手の去就も話題になった。
今季途中に会長付特別補佐に就任したマリナーズのイチロー(45)について、代理人であるジョン・ボッグス氏が「近いうちにマリナーズと接触する」と、来季の選手復帰に向けた交渉を始めると断言。「12月はあっという間に過ぎるので来年1月になってしまう可能性もあるが、(契約を)まとめるよ」と話した。
すでにジェリー・ディポトGMは来年3月の日本開幕戦で、イチローをロースターに入れると明言している。今オフ、主力選手を放出し、チーム再建に着手。若返りを図るマリナーズが、ベテランと再契約するのは日本開幕戦での集客を見込んでいるのはもちろん、試合前の準備など、若手の生きた手本になるからだ。
さらにマリナーズはイチローの他球団選手への影響力にも期待しているという。
2001年のマリナーズ移籍以来、数々の実績を残してきたイチローは、今やメジャーではレジェンド的な存在だ。現役選手からの求心力は絶大で、昨季まで在籍したマーリンズには依然としてイチローを慕う若手が少なくない。
イチローが今後、FA交渉などでGMと同席すれば、選手のハートを掴んで、交渉を有利に進められる可能性もある。
今オフ、マリナーズが関心を寄せているとされる菊池取りに出馬するかどうかはともかく、リクルーターとして辣腕を振るうことになるか。