サモア戦は必要な要素がすべて揃った“見栄えのいい”モール
後半10分。今大会絶好調のナンバー8姫野のジャッカルが相手反則を誘い、田村が正面右40メートルのPGをきっちり成功させた。
3分後だ。左ラインアウトからモールで押し込み、姫野がW杯初トライを決め、田村のゴールを加えて26―12と点差を広げることに成功した。
モールに必要な要素が3つある。<低い体勢を維持して><がっちりとした塊となって>全体が<良い形をしている>ことだ。姫野がトライを決めたときのモールは、この3要素がすべて詰まっていた。非常に「見栄えの良い」モールだった。素晴らしいトライだった。
3連勝のジャパンが1次リーグA組の首位をキープしている。これまでの戦いを見ていると当然と思うが、世界との高くて厚い壁を見上げてきた者として「日本も強くなった」としみじみ思う。
(林敏之/ラグビー元日本代表主将)
【写真特集】日本vsサモアの激戦を振り返る